上司や取引先など力の強い人たちの
理不尽な要求に従わなければならない。
正しいことを言っているのに、
声の大きい人の意見が通ってしまうなど、
そんなことを経験したことはありませんか。
「人間は考える葦である」という有名な言葉を残した
17世紀のフランスの数学者・思想家のパスカルは
その随想録「パンセ」の中でこう言っています。
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正しいものに従うのは、
正しいことであり、
最も強いものに従うのは、
必然のことである。
力のない正義は無力であり、
正義のない力は圧制的である。
力のない正義は反対される。
なぜなら、
悪いやつがいつもいるからである。
正義のない力は 非難される。
したがって、
正義と力とをいっしょにしなければならない。
そのためには、
正しいものが 強くなるか、
強いものが正しくならなければならない。
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強いものは自分に都合のいいように仕組みを作りますから、
必ずしも正しくなるとは限りません。
したがって、
正しいものが、
強くならなければいけないのです。
正しい人はおとなしく優しい人が
多いように思います。
しかし、いつもおとなしく優しいだけでは、
「何でも言うことを聞いてくれる人」と思われ、
正しい主張も通らなくなってしまいます。
ここぞというときにははっきりと
「それは違います」と言い、
相手に一目置かせることが必要です。
あなたと同じように
おかしいと思っている人が
周りにはたくさんいるはずです。
それらの人々が賛同者となり、
同じ意見を唱える人の数が増え
それが力になっていくのです。
「丸くとも一角あれや人心」
いつもは優しく温厚な人でも、
大切な場面ではしっかりと
自分の考えを主張し、
骨のあるところを見せましょう。